チドリアクションはなぜ生まれるのか


昨日の続き。

この4つは去年作ったものですが、残念ながら理想のチドリには遠く及ばず。

チドルんですけどね。
少し守りに入って、チドリが小さくなってしまいました。

その辺の塩梅は大分つかんでいるので、今度は大きくチドルようにセッティングします。
回転してしまったらスローリトリーブ専用モデルにします。



ところでなぜ千鳥アクションができるのか?

「どんなルアーも、基本的に完全な直線で泳ぐことはない」
というのはときどき耳にすると思います。
加藤誠司さんがときどきその話をします。

そこで言われている真っ直ぐ泳がないことがどういうことか正確にはわかりませんが、僕のイメージするチドリとは別物のような気がします。

なぜチドるのか。
正直僕にはよくわかりませんw
でもイメージはあるんですよ。


僕のクランクベイトのチドリアクションは、ナックルボールに近いのかなー、と最近思ってます。
ボールに回転を与えずに投げて、揺れて落ちるあの変化球です。
ボストンのウェイクフィールドが投げるボールです。




例えば、ピンポン玉をヘビキャロで投げて沈めて、中層を一定のスピードで引いてくると、たぶんピンポン玉は真っ直ぐ泳がないどころか、もの凄い暴れ方をすると思います。

それです。
そのイメージ僕はチドリクランクを作っています。

普通のクランクベイトというのは、リップの裏側で大きな水の渦ができていると思います。
これを、クランクベイトのボディの後ろ側で作るのです。
後ろ、と言ってもクランクは傾いて泳いでいるので、腹の下のちょっと後ろ、ちょうど魚で言う肛門のあたりで渦を作るイメージで作っています。

その時ボディの比重は、低いほうが簡単にブレますよね。
空気中でも、野球ボールよりは、駄菓子屋で売っていたビニールのボールのほうがブレますし、ピンポン玉はもっとブレます。(溝の関係もありますが)

リップは潜らせるためには必須ですが、同時にルアーにアクションをつけてしまい、ナックルボールの無回転状態を壊してしまいます。
アクションはハッキリ言ってジャマなんです。

しかも、リップの後ろで渦を作ってしまうと、先ほど行ったボディ後方での渦ができなくなってしまいます。

とりあえず1つづつ解決していきましょう。

まずは、リップの後ろで渦を作らないために、頭の上に水がさらさら流れるようにセッティングします。
これによって水はボディをまとわりつくように流れ、ボディ後方で集まってぶつかり、そこで渦が発生します。
一つ解決。

2つ目。
ボディがアクションしているとボディをまとわりつく水の流れが壊れて、最終的にボディ後方に集まらない。
これが悩みどころです。

僕の経験では、ロールアクションよりはウォブルアクションのほうがチドリ易い。
なんでかなーと考えました。
ロールはボディ後方にウェイトを置くため、平行姿勢になり水が集まってぶつからずにそのまま流れてしまうから?
要するに鉄砲の玉がローリングして真っ直ぐ飛んでいくイメージですね。

一方ウォブルは実はかなり前傾姿勢です。
バルサB2もそうです。
前傾姿勢でウォブルすることによって、肛門の位置が1番後方になり、そこに水の渦ができやすい、渦を留めやすいんだと思います。

もう一度いいますが、アクションは、それ自体がチドリを消すことになります。
ウォブルもチドリにとってはジャマだけど、ロールよりはマシ、という状態だと思います。

ウォブルがアピールが強いとか、水押しがどうだとか、そんなことはどうでもいいというか、チドリにとってはジャマなんです。

ただし、アクションしないピンポン玉は水中では暴れすぎるので、このウォブルによって制御されたチドリがちょうどいい塩梅だと言うこともできます。


あとはですね、浮力ですね。
比重が小さいということは、浮き上がる力が大きいということで、これもなんらかの影響があると思いますが、よくわかりません。
それでもやはり、比重の小ささは慣性が働きにくく、それゆえブレやすいという上で述べたことが1番重要なのかな、と思います。


さて、こうしたらチドルというキモを箇条書しましょう。

1,丸っこいボディ、とくに頭を大きくする
2,リップの根元は絞らない
3,リップは頭の上の方(極端に言えばバスハンターみたいに)につける
4,リップはやや立ち気味につける
5,ウェイトは軽いものを一番低い位置にセットする
6,テールはしぼらない、太く、やや平べったくする。
7,ラインアイは、リップにつけたほうがいい

こんなところかな。

長い駄文、読んでくれてありがとうございました。

僕はチドリクランクについて知識の共有がしたいんで、意見とか質問とかあったら遠慮なく。

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